仕事が長く続かない夫

一つの会社に長く勤めるという生き方だけではなく、若いうちに転職することも多く見られるようになっています。

そうした転職の目的としては、将来を見据えたキャリアの形成であったり、給与・休暇などの処遇面に関する改善を図ることが主となります。

そうしたとき、自分に向いている仕事であるかというポイントを重視し過ぎることには注意が要ります。

その人がある仕事に適しているかどうかを判断したり、評価するのは、本人というよりも雇い主（会社）となります。

雇い主から仕事ぶりについて低い評価を受けていないにもかかわらず、本人が「自分は今の仕事に向いていない」と決めて早々に離職（退職）することは、本人のためにならないこともあります。

就職してから短期間のうちに離職をしてしまうと、その事実が次の就職をする時にネックとなることもあるからです。

雇い主としては、前職の期間が短いという事実から、何か仕事上で問題が起きたことで辞めたのではないかと疑うことになります。

また、前職の期間が短ければ、その期間をキャリアとして評価することは難しいところです。

そうしたことを承知したうえで自分に向いている仕事を探し続けるならば、転職を繰り返すことになってしまう可能性があります。

そして、いつまでも自分に合った仕事を見付けられるかどうかわかりません。

結婚して家庭を支える立場にあるのに短期に転職を繰り返すことは、配偶者に不安感を与えることにもなります。

離婚相談においても、配偶者が仕事を続けられず将来が不安であるいう話を聞くことがあります。

配偶者を不安にさせていては、夫婦の関係も円満にいかなくなります。

配偶者としては、転職することを否定することもできませんが、そのままでは将来の心配が消えることはありません。

将来の家庭生活をどうするのか、夫婦で話し合うことが必要になります。

なお、夫婦で確認した約束事項を誓約書にしておくこともあります。

そして、夫婦で約束したことを実現させるべく、互いに協力して相手を支えながら将来の家庭を築いていくことになります。